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つぼ焼きいもの作り方(7) 選別・貯蔵

さつまいも

シリーズでつぼ焼きいもの作り方を書いています。今回は「選別と貯蔵」についてです。

地味だけど大切な作業

掘りあげたサツマイモは、一つの株に大きいのから小さいのまで様々な大きさのものがついています。

サツマイモのサイズは(地域によって多少重さが違うのですが)次のような基準が定められています。※当店で採用しているサイズ

サイズ 重さ(単位:グラム)
S 80 ~ 130
M 130 ~ 210
L 210 ~ 330
LL 330 ~ 450

厳密に分けるには一個一個の重さをはかりにかけることになりますが、ずっと触っていると不思議なことに(?)だいたいの目方がわかってきます。

掘りあげたサツマイモから蔓を外し、泥を手で払いながら大きさ別に分けてコンテナに入れていきます。

この時点でサツマイモを水洗いせず、泥を手で払う程度にしているのは、泥付きの方が(キュアリングをしない場合は)日持ちがすると言われているからです。

逆に、完全に掘りっぱなしの泥付きですと、肌荒れなどで売り物にはしたくないようなイモを見落としてしまうので、手で払う程度はします。

キュアリングについて

キュアリングというのは、サツマイモの貯蔵性をよくするために行う処理です。これをすることで、掘りあげたときなどにできる細かい傷口がふさがり、病気が入りにくくなります。

具体的には、水洗いしたサツマイモを温度39℃、湿度90%という環境の中に3日間置いておくというものです。

産地化されている地域の出荷場、あるいは当店の仕入れ先であるくしまアオイファームのような大規模農家では、このキュアリング処理をする施設を持っていますが、当店ではこの処理はしていません。

貯蔵にはちょっと気を遣う

選別したサツマイモのうち、Sより小さいサツマイモ、あるいはLLより大きいサツマイモは(基本的には)焼きいもにせず、土付きの生いもの状態で販売したり、自家消費にしています。

生イモの販売について


生イモの販売は綾町にある「手づくりほんものセンター」がほとんどですが、店頭販売もしています。
※通販もうけたまわります。

「同じ目方で同じ値段をつけた」場合、S未満とLL以上ですとS未満の方が売れます。

小さいサイズは洗う手間がありますが、火が通りやすいので手軽ではないかと思います。

逆に大きいサイズは洗いやすいですし、一本を洗うだけで沢山使えるので、量を欲しい時は大きいサイズの方が楽です。

貯蔵の工夫

サツマイモの貯蔵で大切なのは温度管理です。

これまでの繰り返しになりますが、サツマイモは低温にあたると腐ります。5℃未満だとダメとか9℃未満だとダメとか言われています。

昔からあるサツマイモの貯蔵方法は、畑を1メートルほど掘ってむしろを敷き、そこにサツマイモを入れて上からもむしろをかけるというものです。山の斜面に横穴を掘ってそこに貯蔵するという方法もあります。いずれも、地温が気温程は下がらないことを利用しています。

私の場合は、玄米保管庫を使っています。玄米保管庫は電源につないでサツマイモの貯蔵温度としても最適とされている 12℃~15℃で温度調整ができるものです。

ただ、私の持っている玄米保管庫は、温度調整ができるといっても「高気温でも内部温度を低いままに保つ」という機能しかなく、冬になると気温にあわせて内部温度も下がってしまうという問題点がありました。

そこで私の場合、内部にオイルヒーターを入れまして、これで加温しながら、温度が高くなり過ぎないように貯蔵庫も電源を入れておくというやり方にしています。

綾町でも山あいの集落では、冬は最低気温が氷点下になる日があって、さすがに常に良い温度を保てているわけではありません。なので一部傷んでしまうサツマイモも出てくるのですが、この方法でひと冬を越しています。

余談、吊るし芋の不思議

鹿児島には「吊るし芋」というのがあって、これはサツマイモを蔓を付けたまま室内に吊るして干すというものです。

不思議なことに、この吊るし芋がおかれる場所は暖房がなく最低気温が5℃を下回ることがあるようなのですが、腐ったりはせず甘いのだそうです。

ただ、人気があって割とすぐに売り切れてしまうそうで、腐ってしまう前に食べちゃってるのかもしれませんね。

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