私がサツマイモと栗を育てている畑は、以前から書いていますが山あいにあります。
ここにはイノシシもいますし、シカもいますし、ニホンザルもいます。さらにアナグマとハタネズミもいます。当然カラスもいます。
今日はこの動物達の中から、イノシシの話を書こうと思います。
国の予算で金網が張られる
今からさかのぼること3~4年前、国が大きな予算をつけてくださって、集落内の畑を金網で囲ってもらえることになりました。
この金網は太さ2ミリくらいのワイヤーを十文字に組んで溶接止めしてあるもので非常に頑丈、支柱も30ミリくらいの太さ、2メートルの高さがあります。さらに、この金網の上部には電線が張ってあり、ソーラー充電池のついた電柵機に接続されています。
これがあればイノシシからもシカからも畑を護ることができるという優れものです。ちなみに、長さ1メートル当たり、工事費別で2,000円はするという話を当時きいた記憶があります。
それまでは個人的に購入した電気柵を使っていましたが、よく支柱を倒されていまして、サツマイモをだいぶ餌にしてしまった経験があります。
この金網を私は過信していました。金網がイノシシなどを物理的に防御しているというよりは、はりめぐらされた金網を前にイノシシは心理的にあきらめるのだと思っていたのです。
ある年、金網で囲われているはずの畑に何者かが侵入し、サツマイモの畝を荒らした跡がありました。
イノシシの仕業でした。
金網の一部は人やトラクターなどが出入りできるように扉の形になっており、私は油断してその一か所を施錠(といっても針金で縛っておくだけです)し忘れていたのです。
イノシシはその抜け穴に気が付き、堂々と入って食事を楽しんだようでした。
私は即座にその扉を針金で縛って開かないようにして、畑を後にしました。
翌日、金網の外でイノシシが徘徊したような跡を発見しましたが、サツマイモは無事でした。
やれやれ、だったのですが数日後、また被害に見舞われるのです。
イノシシ再び
「犯人は必ず現場に現れる」とは刑事ドラマの基本です(笑)
なんと、隣の畑の通用口から入って法面にできた柵の隙間を掘って出て行ったようです(写真2)。
なんで「出て行った」かがわかるかというと、柵のワイヤーが外向きに曲がっていたからです。
その時私は思わず、「これはなんのチャンス?」と呟いてしまいました。
というか、現実的に、この後どういう行動を取るべきかと、考えたわけです。
作物に関しては、残っていた畝のほとんどをやられてしまったので、仕事の段取りが変わってきます。
そして、この柵も対処しなければ、隣の畑(地主さんの畑)に被害がおよびます……
(で、これは絶対に避けたい)
役場に連絡して、端材をもらってきて補強しました。
なんせ二本足では立てないような急斜面(写真3)ですが、端材と番線を使って穴を塞ぎました。
当時は「いやはや、参った参った(笑)」などと呑気な感じでFacebookに書き込んでいましたが、実のところ収量の3割を持っていかれていたので、ショックでした。
場所が変わって
この被害にあった畑は、地主さんからの要望もあり返却しました。
そしていま栽培している畑ですが、やはりフェンスの外側をうろうろして、特に栗が落ちていないかを探しているようでした。
幸いなことに、今年はいまのところ作物は無事です。ほっとしています。