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焼きいもの栄養(2)糖質とは何かという話

栄養

「焼きいも」の栄養についてシリーズで書いていきます。前回は焼きいもに含まれる「三大栄養素」について、ほとんどが糖質(炭水化物)で、ごくわずかにタンパク質と脂質が含まれます、という話を書きました。

さて、今回はその「糖質」(炭水化物)について、です。

「オーガニック」の衝撃

いきなり脱線なんですが、重要だと思っているので「オーガニック」または「有機」について、私の認識に触れたいと思います。

私が「有機」という言葉をはっきりと知ったのは高校三年生の時の「化学」の授業でした。

「化学」といっても分野が細かく分かれているのですが「有機化学」(Organic Chemistory:オーガニック ケミストリー)の単元になって、まずはじめに「有機物とは何か」という話になりました。

昔は、「有機」=「生命が作るもの」というような捉え方をされていました。

ところが、化学合成により「アンモニア」を作ることができるようになってからはこの捉え方が崩れました。

そして現在は、「有機」=「炭素が含まれている物」ということになっていると、化学の授業で教わりました。
※「二酸化炭素」や「ダイヤモンド」みたいな例外はあります。

これでは何のことか、ピンときませんよね……

私が衝撃を受けたのは
「有機化学で扱うのはほとんどがプラスティック」ということでした。
※これは高校三年生当時の私の個人の認識です。

この考え方でいくと農薬、とくに除草剤はもろ「オーガニック」な産物です。だって炭素が含まれていますから……

「オーガニック」=「天然」みたいなイメージが180度ひっくり返った瞬間だったんですね。

ただ、これではあまりにも「有機」の範囲が広すぎるということで、生命に関係のある化学として「生化学(biochemistory:バイオケミストリー)」という分野があります。

何が言いたいかというと、『私は「オーガニック」=「天然」という捉え方はしていない』ということなんです。

これについては違う考え方の人もいらっしゃるでしょうし、どちらかというと「オーガニック」=「天然」という認識のほうが多勢だとも思います。

「糖質」・「炭水化物」って何?

さて、あらためて本題です。「糖質」または「炭水化物」って何のことでしょう? ということになりますが、「炭素」と「水素」と「酸素」の化合物です。

実は、炭素というのはなんにでも使えるというか、ものすごく応用範囲が広い元素でして、体を作るのに必ず含まれているものです。
※三大栄養素の「脂質」・「タンパク質」にも炭素は含まれていますが、「違い」を書いていくと脱線するので書きません。

炭素というのは、継ぎ手が4つある元素です。この継ぎ手には必ずなにか元素(炭素の場合もありますし、酸素や水素、ほかの元素の場合もあります)が繋がります。なお、酸素には継ぎ手が2つあります。水素の継ぎ手は1つだけです。

そして、炭素は、色々な化合物を作る「骨組み」、木で言うと「幹」みたいなものです。同じ考え方で例えると、酸素は「枝」で水素は「葉」に相当します。

炭素が作る幹に、酸素と水素が枝葉のようについてひとつの物質が作られます。

この幹のでき方、枝葉のつき方には沢山のバリエーションがあります。このバリエーションの違いが、物質の違いなんです。

炭素同士が、6個つながって「幹」ができ、残っている継ぎ手の部分に酸素と水素がつくことでできる物質が「糖」です。ちなみに酸素は6個、水素は12個使われます。

サツマイモの葉緑体では、二酸化炭素と水から、「糖」が合成され、副産物として酸素「O2」が生成されます。

この「糖」には、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトース、などがありますが、これらは炭素が作る「幹」のどの部分に酸素と水素の枝葉がつくかで違うのです。

「糖」の例として、「グルコース」(ブドウ糖)を絵にしたのがアイキャッチ画像です。

今日のまとめ

  • 私は『「オーガニック」=「天然」ではない』と認識している
  • 「糖質」は炭素と酸素と水素の化合物
  • 炭素が作る「幹」に、酸素と水素で作る「枝葉」の組み合わせで「糖」ができる。
  • 酸素と水素の「枝葉のつき方」の違いでさまざまな種類の「糖」になる

長くなったので、次回に続きます。

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