私は「ほめる焼きいも農家」ということで、つぼ焼きいもの作り方を綴っています。
このシリーズも今日でひとまず最終回、包み紙についてです。
焼きいもを包むといったら……
おそらく、真っ先に思いつくのは「新聞紙」じゃないでしょうか。
ただ、当店では新聞紙を包み紙にはしていません。
インクが付いて衛生的ではないですし、私は新聞を購読していないので、販売店などでわざわざ手に入れないといけないからです。
当店で現在使っている包装は三種類あります。
ワックスペーパー
パラフィン紙ともいいます。半透明でつるつるした紙です。
これは値段も安く、柔らかいのが特徴です。もともと、ドーナツなどを包んだりするものですので焼きいもも安心して包めます。
ただ、焼き立てのつぼ焼きいもを包むとちょっとべたつく感じがあります。また、薄すぎて破れてしまうこともあります。
ワックスペーパーは主にイベントで小さめの芋を包むときに使っています。キャンディーみたいな感じでくるっとします。
和紙
店舗販売、通信販売では、和紙で包んでいます。
これは、オオウエという会社で販売している「司」という食品包装に適合した和紙です。
衛生的で高級感がありますが、コストはちょっとかかります。また、厚みがあるので少し硬く、キャンディーのような包み方はできません。また、中身が見えないため、店頭で「どういうものなのか確かめたい」という方には不安材料になってしまいます。
防曇袋(ぼうどんぶくろ)
店頭で小さい焼きいもを、2~3個まとめて販売することがあるのですが、その場合はこの防曇袋を使います。
また、訳アリ品も中身がわかるようにこの袋に入れています。
こちらも、食品用ということで衛生面では安心です。また、宮崎市内のラッピング用品店で販売しており、入手性が良く値段も手ごろです。
ただ、大きいものを入れると入りきらなかったり、破れたりすることがあります。熱い状態で入れるのがちょっと難しいです。
そして、和紙で包んでいた時は気がつかなかったのですが、焼き立てを入れると少し袋に変形が見られます。サツマイモの水分(湯気)が溜まってしまう、という弱点もあります。
裸で置かない理由
そもそも、なぜ当店ではつぼ焼きいもを包装した状態で販売しているのかというと、二つの理由があります。
ひとつは衛生面の理由、もう一つは温度保持の理由です。
当店では今のところ「ホットディスプレイ」のような温めながら保存しておく設備がありません。
なので、サツマイモは焼き上がりから速やかに和紙で包み、ほこりや害虫の付着を防ぎます。
また、先ほど書いたように和紙で包むと水分と温度をある程度保持できます。
つぼの上にある土鍋で、焼きいもを温め直すことがあるのですが、この時も和紙で包んだ状態だと湿度を保つことができます。
とはいえ、やはりお客様目線では「中身が見える」ことも重要だと思っていまして、ホットディスプレイを導入することを検討しています。
……というわけで、全12回(記事としては13回分)に分けて、畑から作る、つぼ焼きいもの作り方をお送りしてきました。
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました!