今回の怪我で、私は今日まで二回、入退院しています。一回目は周りの人に全部お膳立てしてもらって入院(「緊急入院」と言います)したわけですが、二回目は「予定入院」といって、あらかじめ入退院日が決まっていました。
もしかしたら、役に立つ場合があるかもしれないので、入院手続きについてまとめておこうと思います。
必ずある「入院手続き」
緊急入院だろうが、予定入院だろうが、必ずあるのが「入院手続き」です。
緊急入院の時は妻が全部代わりにやってくれましたが、手順としては「入院申込書」を書いて提出するという事です。氏名、生年月日、住所、(家族の)連絡先などを記入し、ハンコを持っている場合は押印します。そして、場合によっては保証人を立てる必要があるようです。緊急入院の際には、実家の母になってもらったようです。二回目の入院時には、私は保証人なしで問題ありませんでした。
さらに、予定入院の時は「問診表」も記入しました。ここでも、連絡先のほか、心配事やアレルギーのことなど、宗教についても質問がありました。宗教上の理由で食べられないものがあったり、輸血を拒否する人もいますからね。
この情報をもとに、私の入院した病院では「バンド」が作成されます。このバンドにはIDと、氏名、性別、生年月日とバーコードが記入されています。点滴や手術の際には、このバンドのバーコードを端末で読み込んで、本人確認をします(その際、氏名も聞かれるので名乗ります)。このバンドは、私は右手首につけてもらいましたが、けがや病気の種類によって、左手首だったり、足首に装着する人もいます。このバンドは退院するまで、決して外すことはなく、退院するときにははさみで切って外します。
私が緊急入院した時は、夜間でしたので「救命救急センター」で手続きでしたが、二度目の予定入院の時は、入院支援センターと、整形外科の外来窓口で手続きをしました。入院支援センターでは、入院する時点で飲んでいる薬と「おくすり手帳」を提出します。そのあと、整形外科の外来窓口に行きますと、外来の看護師さんが病棟に連れて行ってくれます。
入院費用
入院費用は、私が入院した病院は月極めで、毎月請求が来て支払うのですが、退院するときは退院する日に支払うことになります(支払ったことを確認されます)
支払は現金のほかにクレジットカードも使えます。私はクレジットで支払いました。
そして、これは事務員さんから確認もあるのですが「高額療養費制度」というのがあります。入院の費用は、医療費と食事代、保険外の費用があります。私の場合健康保険で医療費は3割負担なのですが、それでも手術を伴う入院になるととんでもなく高額です(実際、入院した月の医療費は合計で100万円を超えていたようです)。ただ収入に応じて私本人が支払う金額は上限があって、差額は行政が負担してくれるというとてもありがたい制度があります。
私の場合、入院した翌日に妻が町役場(※私は国民健康保険に加入しています)に行って、「国民健康保険限度額適用・標準負担額減額認定証」というのを発行してもらいました。これと健康保険証を病棟の事務員さんに提示します。朝昼晩の給食費も、これは医療費と別に請求がありますが、収入に応じて費用が安くなることがあります。
私は前職を退職した後、経済的な事情で民間の医療保険を解約していました。そのことを色々言われたりもしてますが、いま書いたように行政に助けていただいてなんとかなりました。これを読んだ方で、そういうお仕事の方もいらっしゃると思いますが、私に医療保険についての話は振らないでください。露骨に機嫌が悪くなると思います。
なお、健康保険証と標準負担額減額認定証は毎月初めに事務の方が確認に来られます。できれば手元にあったほうが良いです。
入院生活で必要なもの
予定入院の際、渡されるのは「手術の時に必要なもの」(これでも不十分)です。書いてあるのは次の通り:
- 病衣(レンタル)
- 紙おむつ(テープタイプとフラットなタイプ)
- 丁字帯(ふんどしみたいなもの。病院内のコンビニで買える)
- タオル
- ガーゼハンカチ(※頸椎を手術する場合)
- コルセット(※つけている方)
- ※必要時:スプーン、フォーク、曲がるストロー
繰り返しになりますが、これでは不十分ですし、不必要なものもあります。
まず、病衣は一階にあるコンビニでレンタルします。一着250円ですが、着用せずに退院することになったら、返品して(持ち帰りは禁止)返金もされます。着用したものについては、自前の服に着替える時に看護師さんが引き取ってくれます。
私は丁字帯は使わず、テープタイプのおむつだけで済ませました。ちなみに、タオル、おむつは多いほうが良いと言われます。ただ、緊急入院したときに「ドラッグストアで大きいパックを買った方が経済的ですよ」と言われて買ったものの、メチャクチャ余りました(苦笑)ちょうどいい数って、なかなかわからないですね。
上の物に加えて、私が持ち込んだり、持ってきてもらったり、買い足したりしたものは次の通りです。
絶対いる
- 箸、カレースプーン、ティースプーン
- バスタオル
- シャンプー、ボディーソープ
- 着替え(肌着)
- 羽織るもの(ジャージやカーディガンみたいな)
- 短パン
- パジャマ
- 箱ティッシュ
- 歯磨きセット
- コップ(二個)
病院の食事に箸やスプーンはついてきません(入院翌日の朝食、昼食の時は割りばしもらったのだと思いますが、かなり特別だったと思います)。メニューにカレーやシチュー、茶碗蒸しもありますし、デザートで寒天が出ることもありますので、ティースプーンもあると良いと思います。ゼリーには紙製のスプーンがついてきますが私は使いませんでした。
コップは二個あったほうがよさそうです。朝昼晩に温かいお茶がでて、食後に歯磨きを促されます、コップが一つだと洗って汲み直してになるので、別々にしたほうが余裕ができます。
途中で欲しくなったもの
- 電気シェーバー
- 鼻毛ばさみ
- 手鏡
- ヘアブラシ
- 耳栓
- イヤホン
- 腕時計
- お小遣い(小銭)
電気シェーバーと鼻毛ばさみは、妻が入院してすぐに持ってきてくれたのですが、ヘアブラシがなく……髪の毛はあまり気にされなかったのかな……後日持ってきてもらいました。二回目の入院の時には、鼻毛ばさみだけでなく、毛抜きも用意しました。なお、私はドライヤー使わない派なのですが、入浴した時に必要な人は貸してもらえます。
鏡は洗面所やお風呂場にありますが、手鏡があったほうが勝手が良かったので買いました。
耳栓は、同室の方の寝息、はっきり言えば「いびき」がどうしても気になって買ったのですが、これがかなり良かったです。着けてみると、窓の外から聞こえる雑踏も意外と気になるのがわかりました。ただ、私は耳栓をすると蒸れるというか、耳の穴が痛くなることがあるので、着けないで寝ることも多かったです。それと、入院当初はアイマスクも欲しかったのですが、タオルを眼にかぶせて乗り切りました。
イヤホンについて。病室にはテレビ(有料)、ラジオ(無料)がついていましたが、イヤホンは自前で用意する必要があります。自分はラジオを聴きたかったので持ってきてもらいました。
病室には時計がなくて、しばらく時間がわからない生活でした。どうやら自分は「いま何時か」というのを結構気にするタイプだったようです。腕時計を持ってきてもらって心が落ち着きました(苦笑)
手鏡と耳栓はお小遣いで買いました。お小遣いは小銭程度の方が良さそうです。わたしは被害に遭いませんでしたが、至る所に「盗難注意」という張り紙がしてありますし、口頭でも貴重品の管理について注意されました。
これは自分だけ?
- 裁縫セット
- 筆記用具・ノート
- 便箋・封筒・切手
- デジカメ
裁縫セットについては、別に記事を書きますが個人的事情で用意してもらいました。100円ショップの物だったので、ちょっと使いにくかったですが、かなり使いました。
筆記用具とノートは、入院中の日記を書くのに使ったり、手紙を書いたり、読んでいた本の気になったところに線を引いたり、かなり重宝していました。このブログを書けるのは日記をつけていたからです。
便箋と封筒は、妻に頼んで持ってきてもらったものです。入院中、お見舞いを送ってくださった方や、両親に宛てて手紙を書きました。
デジカメは、頼んだわけではなかったのですが、妻が持ってきてくれました。「スマホが使えないから、代わりにこれで写真撮ってブログネタにしたら」ということでした。よくわかっています、さすがです(笑) ただ、はじめのうち、私はデジカメをまったく別の用途で使っていました。病室には掛け時計がなく、腕時計を持ってきてもらうまで間、私はデジカメで写真を撮っては撮影日時を確認していたのです。おかげで、最初の方は自撮りが多かったです(退院するときにかなり消しましたけど)
テレビ・ラジオ
私は入院中テレビは見ませんでしたが、テレビは各ベッドに備え付けられていました。テレビカードを買って観るタイプで、地上波だけでなく、BSも観られたようです。宮崎県は民放の地上波が2局しかないので、病院の方がテレビは充実してるんですね。
そして、ラジオなんですが、イヤホンジャックが各ベッドに備え付けてあります。これは無料で聴けますが、ワイドFMはおろか、JOY-FMも入っていません。実際聴いてみたところ、ボリュームがちょっといまいちでした。
で、結局私はラジオをamazonで買って妻に届けてもらい、眠れない夜や、お気に入りの番組を聴いていました。
と、いうわけで
これくらいのものがあると、色々捗りました。
なお、ここにあげたのとは別に、本はかなり持ってきてもらってます。二か月半で30冊読了しました、後ほど別記事で紹介します。
それから、これは小声ですが、携帯電話・スマホ・タブレット・ノートパソコンを持ち込んでも注意されません(入院案内では持ち込み不可になっています)。ただし、コンセントの数が少ないですし、ベッドや点滴ポンプ、心電計などが優先ですので注意です。
次は無いと思いたいのですが、もし入院することになったらこれを見て確認したいと思います。