昨日の記事では、焼きいもには旬があると書きましたが、実際のところ焼きいもの「甘味」って何なのでしょうか? 今日は焼きいもの甘さの正体の話です。
甘いのは「麦芽糖」のおかげ
サツマイモの主成分はデンプンです。これを加熱するとサツマイモの中にある酵素(ベータアミラーゼ)の働きでデンプンが麦芽糖に変化します。
サツマイモの甘さはこの麦芽糖によるものがほとんどですが、品種によっては、蔗糖や果糖も成分として含まれているものがあります。
いきなり「麦芽糖」と言われてもピンとこないかたもいると思います。「水飴」の甘さが麦芽糖の甘さです。
ちなみに、「蔗糖」はお砂糖の甘さ、「果糖」はハチミツの甘さです。
ジャガイモは焼いても甘くならない
この話を書くと聞かれる質問があります。
それは「ジャガイモは焼いても甘くならないのはなぜか」というものです。
確かにジャガイモにもデンプンがたくさん含まれています。市販されている「片栗粉」はジャガイモのデンプンです。
ジャガイモが焼いても甘くならないのは、サツマイモに含まれている酵素(ベータアミラーゼ)が含まれていないからです。
これがないために、ジャガイモのでんぷんはデンプンのまま変化することがなく、片栗粉としても使えるのだと思います。
そして、アレにも酵素が入っていた
この「ベータアミラーゼ」という酵素は、「栗」にも含まれています。
栗は「栗の木」の種ですが、デンプンが多く含まれています。栗を焼いたり、蒸したり加熱すると酵素の働きでデンプンが糖に変わり甘くなります。
以前NHKの「ためしてガッテン」という番組でやっていたそうなんですが、栗は蒸すと一番甘く調理できるのだそうです。
「もりのね・綾」でも栗は栽培しております。ごく少量なのでFacebookで募集をかけるとあっという間に売り切れてしまいますが「はね出し」のようなものが残ったりするので、今度試してみようと思います。
というわけで、今日はサツマイモの甘さについてでした。