多くの野菜って「とれたて新鮮が一番」
というイメージがありますよね。
サツマイモに関しては
鮮度は高くなくてよい、というかむしろ
採れたてはちょっと甘みが少ないです。
(掘りたてのサツマイモです)
これは焼きいもが甘くなる原理と同じなのですが、
サツマイモの主成分はデンプン、
そしてサツマイモはこのデンプンを糖に変える
酵素を自分で持っています。
(ちなみにジャガイモにはこの酵素がなく、
焼きジャガは甘くなりません。)
サツマイモは自分で持っている酵素が
デンプンを糖に変えていきます。
焼きいもを作るときのように温度を上げていくと
デンプンが糖に変わる速さがあがるのですが、
常温に置いた場合でも、この糖化は進みます。
逆に言うと、掘りたてはこの糖化が
あまり進んでいないのです。
畑に植えたままでも糖化は進みそうなものですが、
おそらく、畑に植えてある状態ですと
葉っぱで光合成されてできたデンプンが
新しく「いも」に貯まりますので、
糖化が追い付かないのだと思います。
そうそう、掘る時期にもよって甘さも変わりますよ。
最近は「早掘り甘藷」といって、7月~8月に
かけてサツマイモを市場に出すと高値が付くのですが、
実際のところ美味しいかと言うと、
やはり秋に掘ったサツマイモのほうが
同じ掘りたてで比べても甘いです。
9月ごろ掘ったサツマイモでも、
1か月ぐらい寝かせると、甘みが増してきて
焼きいもも美味しくなってきます。
というわけで、今年の新しいサツマイモ
入荷して一か月になりましたよ……