「つぼ焼きいも」はゆっくり焼くから美味しくなる、
という話を書きました。
ゆっくり焼くことでサツマイモのデンプンが糖に変わるからです。
でも、焼きすぎも良くないのです。
焼きすぎると、外見はさほど変わらないのですが、
炭になっていきます。
皮に近い部分の中身がどんどんぱさぱさで固くなり、
味も苦くなっていきます。
これはジレンマなのです。
「焼き芋は焼きたてアツアツでないと」
と思われる方が多いと思います。
しかし、常に温かい焼き芋をお出ししようと、
加熱容器で保存を続けると、どんどんまずくなります。
かといって、
〇クドナルドのように
「一定時間が経ったものは廃棄」
としていたら地球に優しくありませんし、
私がすぐに破産します。
そこで、焼き上がりのベストタイミングでつぼから出して、
和紙*1に包んで店頭に並べています。
和紙にくるむことで、
外気に触れることはなくなりますし、
また適度に水分(湯気)を吸ってくれます。
初めてご来店いただいた方は、
焼き芋が和紙に包まれて並んでいるのを見て、
多くの場合「え?」という顔をされます。
「焼き芋くださーい」
「はいよ!」
といってつぼからアツアツの焼き芋が
出てくるところを期待される方を
がっがりさせないかと、
心苦しい面もありますが、
美味しいつぼ焼きいもを召しあがっていただく、
今はこれがベストだと考えています。
というわけで、
焼きたてをお求めになりたい方には、
ご予約をお願いしています。
そして、「実は冷めても美味しいんです」
これについてはまた次回……
*1:「オオウエ」という和紙専門の会社から食品包装に適しているものを取り寄せて使っています